心地よく風が抜ける近江麦酒のビアテラスOSANPO（おさんぽ）。醸造所に併設されていることから、できたての生ビールのほか、種類豊富な瓶ビールがおつまみと共に味わえる。おすすめのおつまみは、研究を重ねて完成したオリジナルの「から揚げ」。ビールに漬け込み、秘密の衣を纏わせカラリと揚げる。やわらかく香ばしく、ビールに良く合う最強の組み合わせだ。
「渾身の力を込めた」というノンアルコールビールもあり、この日も仕事の合間に訪れる人の姿が。フルーツのスムージーやソーダ、ドーナツなどのカフェメニューも充実し、どんな人でも気軽に立ち寄れる明るい雰囲気が魅力的だ。

近江麦酒のクラフトビールのこだわりは“おもしろい、美味しい”。「一度につくる量が少ないからこそ冒険ができる」と話すのは代表取締役の山下友大さん。理系のプログラマーだが、お酒好きが高じて居酒屋をやりたいと考えていたそう。酒税法の改正、驚くほどおいしいクラフトビールに出合ったことが転機となり、東京までクラフトビールづくりを習いに行き、2018年、大津市本堅田に近江麦酒を立ち上げた。
以来、6種類の定番銘柄のほか、滋賀県の特産物や県内農家のフルーツなど、実に多彩な副原料を使ったクラフトビールを醸造している。近江おごとハーブガーデンの麦芽、龍谷大学瀬田キャンパスの酵母、お酒づくりに適した大津の水と、原料すべてが滋賀県産の「The Local」。県産のむべ（アケビ科）、柚子、キウイ、いちご、白梅、葡萄などなど。桃に洋梨を加えることで、さらにおいしく仕上がったビールも。「思いつきでの組み合わせもおもしろい。まだまだビールに合う食材があるかも」と笑顔の山下さん。まさに可能性は無限大だ。

常に新たな味を追求し、品質の向上に努める近江麦酒。「副原料候補に使えないか」との持ち込みやリゾートホテルなどからオリジナルクラフトビールのOEM製造の依頼もあり、広がりを見せている。
5周年を迎えた近江麦酒。今後のビジョンは？との問いに山下さんは「一口では言えない夢がたくさんある。不定期でクラフトビールの醸造教室を開いているが、教室に来ていた人が彦根でクラフトビールブルワリーを立ち上げる。今後もクラフトビールづくりに挑戦したい人を応援し、仲間づくりをして行けたら。また、優秀なスタッフたちがいるので、ビアテラスの規模をさらに広げていければと思う」。
ギラギラとした太陽が照り付ける暑い日、湿気を含んだ夏の夜。“おもしろい、美味しい”滋賀のクラフトビールを味わいに、ぜひ、近江麦酒を訪れてみませんか。

・大津市おごと温泉観光公園：滋賀県大津市雄琴1丁目2−17
・アル・プラザ堅田：滋賀県大津市本堅田5丁目20−10
・道の駅 妹子の郷：滋賀県大津市和邇中528
・小川酒店：滋賀県大津市浜大津2丁目1−31
・大津駅観光案内所： 滋賀県大津市春日町1−3 ビエラ大津
・湖の駅 浜大津：滋賀県大津市浜町2−1 浜大津アーカス
・加藤酒店：滋賀県大津市木下町13−1
・近鉄百貨店草津店：滋賀県草津市渋川1丁目1-50
・湖の駅滋賀竜王おいしやうれしや：滋賀県蒲生郡竜王町薬師字砂山1178−694 1F 三井アウトレットパーク