栗東ワイナリーの「浅柄野」(あさがらの)ブランドは 自社畑産葡萄を100%使い、単一品種を仕込んだヴィンテージワイン。 深いルビー色、程よい酸味と穏やかなタンニンの渋みが 和食にも合う赤ワイン「ヤマ・ソーヴィニヨン」、 国内で2社しか醸造していないライチのような果実味をもつ 酸味のきいた甘口白ワイン「レッドミルレンニューム」が代表銘柄。
栗東市浅柄野(あさがらの)にある栗東ワイナリー。昭和20年、地主だった久邇宮家から未開の山林だった広大な土地を譲り受け、戦中戦後の混乱期を経てから本格的に開墾に乗り出した。ワイン葡萄の主産地・山梨県から技術者を招き、人力による手作業で土地改良を行い、葡萄づくり・ワインづくりをスタートさせた。
現在、葡萄畑は約5ヘクタール、平均30~40tの収穫量。「昨年は雨が多く、例年の3分の1の収穫量となり、大きな打撃を受けた。今年はその影響が少し残るがまずまずの収穫量」と話すのは、栗東ワイナリー・工場長の北尾真英さん。
赤ワイン用の葡萄4種、白ワイン用の葡萄6種類。日本固有種のほか、シャルドネ、セミヨン、ケルナー、品種改良されたヤマ・ソーヴィニヨンや日本で2社しか栽培していないレッドミルレンニューム、食用としても使われるサニールージュなど。
「昔はワインがあまり売れず、ここでも平成21年までは観光農園として食用葡萄の栽培も行っていた。食用葡萄とワイン用の葡萄は育て方における優先順位が異なり、ワインの品質に影響が出るため、観光農園用の葡萄づくりをストップし、今はワインの品質向上に力を注いでいる」と北尾さん。
自社畑産100%単一品種ワインブランド「浅柄野」は14種類ほどをラインナップし、近年、高い評価を受けている。栗東で栽培された葡萄のみを使うことで、味わいはその年の自然に左右されるが、それもまたワインの楽しみ方の一つといえる。一方でもう1つの「BIWA」ブランドは、自社産ワインを主原料に自社外国産葡萄をブレンドして味のバランスを調整、いつでも安定した味が楽しめる。そのほか、リキュールやブランデーも醸造。
「現在、少人数体制で行っているため、今後はもっと省力化する必要がある。新たなシステムを構築して生産性を向上させ、さらなる品質向上を目指していきたい」。
住所 | 〒520-3003 滋賀県栗東市荒張浅柄野1507-1 |
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TEL | 077-558-1418 |
WEB | https://www.ohta-shuzou.co.jp/ |
店舗情報 | ※ワインのお買い求めは、オフィシャルサイトのネット販売のほか、栗東ワイナリー店舗(平日のみ8:00~17:00)、太田酒造本社(草津市草津3丁目10-37)、大型商業施設など各種取扱店で。 |