滋賀県中部、琵琶湖の東岸に位置する近江八幡市。
市内には江戸時代に豊臣秀次が築いた城下町が、今も碁盤の目の形で旧市街に残されています。
八幡城のあった八幡堀周辺は、歴史的建造物保存地区に指定され、数々の映画やドラマのロケ地に。また、古い町家は、展示スペースや資料館、飲食店などに活用され、穏やかな活気にあふれています。
じゆうじかん滋賀が、魅力あふれる近江八幡の旧市街おすすめ散歩ルートをご紹介します。
琵琶湖の東岸に位置する滋賀県近江八幡市。江戸時代、豊臣秀吉の甥だった豊臣秀次が築いた八幡山城の石垣が八幡山山頂に残っています。最高点が285.7mと低山なため、初心者でも挑戦できる登山を楽しめますが、今回は旧城下町の散策をするため、気軽にロープウェーを使いましょう。
四季折々の姿を見せる木々やまちの様子を眺めながら山頂へ。琵琶湖越しにそびえる比良の山々、安土城跡や西の湖、近江八幡市街。かつて秀次が見下ろした壮大な近江の風景が広がります。秀次の菩提を弔うため、生母によって創建された瑞龍寺が昭和36年に京都から移築されています。
下山後は八幡堀を渡り、堀沿いの「ティースペース茶楽」で昼食または休憩を。築180年以上の土蔵を改装した趣のある店舗で、旬の野菜をふんだんに使ったワンプレートランチや、中国茶などのティーセットが楽しめます。また、明治橋を眺めながら休憩できる「明治橋あまな」は、丁稚羊羹の発祥店として名高い「和た与」の姉妹店。甘味処としてだけでなく、地元では鰻料理が評判です。周辺の石畳の小路沿いには、伝統工芸を継承する竹籠店、藍染め店など、つい寄り道したくなる魅力あふれる店舗が点在しています。新町通りを南下すると、2024年3月にオープンしたばかりのサイフォンコーヒーの専門店「仁之助コーヒー」があります。築300年もの古民家を活用した店舗で、好みのコーヒーカップを選んで味わえるこだわりのコーヒーの味とは。
さらに新町通りを南下し、大通りを渡ると歴史深い風景に出会います。江戸時代初期の近江商人、西川利右衛門の邸宅「旧西川家住宅」、「歴史民俗資料館」、「郷土資料館」、木造建築ミュージアム「旧伴家住宅」が立ち並び、時間が許すならぜひ見学を。
ここから東へ左折し、仲屋町通りへ。近江八幡に根差したアメリカ人建築家、ヴォーリズが大正時代に手がけた旧八幡郵便局のほか、古い長屋を改装し、宿泊施設や雑貨店、革製品店、ナッツの量り売り店などを併設する複合施設「まちや倶楽部」があります。また、一本東の永原町通りの角には、地元客も足繫く通うおばんざい店「三松」が。店の奥でイートインも可能で、昭和レトロな空間で味わえる懐かしい定食が人気を集めています。
永原町通りを八幡堀方面に歩き、小さな橋を渡って「かわらミュージアム」へ。八幡城築城をきっかけに地場産業として発展した「八幡瓦」の製法や歴史を知ることができます。
八幡堀観光船乗り場の横を通り、カフェや土産物店が軒を連ねる日牟禮八幡宮周辺のスタート地点へ到着。八幡瓦の風情ある店構えが印象的な「近江つけもの山上」は、種類豊富な漬物が試食でき、日野菜の漬物、白菜の重ね漬けのほか、珍しいチーズの味噌漬けと他の漬物を合わせるユニークな食べ方も紹介しています。
小さなエリアに見どころがたくさんある近江八幡市の旧市街。地元からも人気を集めるスポットを紹介した今回の散策路、ぜひ足を運んでみては。
店舗情報 | ・日牟禮八幡宮 ・八幡山ロープウェー ・ティースペース茶楽 ・明治橋あまな ・仁之助コーヒー ・新町通りの歴史的建造物保存地区 ・旧八幡郵便局 ・まちや倶楽部 ・三松 ・かわらミュージアム ・近江つけもの山上 ・八幡堀 |
---|